超音波検査
超音波検査 (US;Ultra Sound)とは
約1MHz~15MHzくらいの人間の耳では聞き取ることのできない周波数を用いています。超音波検査の特徴として、手軽に比較的短時間で検査を行えます。放射線を用いないため体への侵襲も少なく、『リアルタイム画像』が得られるため、多くの臓器を調べることができる検査です。
原理
原理は、探触子(プローブ)という機械を患者さんの検査したい部位にあてて、探触子から超音波パルスを送信します。次に、体の中の臓器から超音波パルスが反射されたものを受信します。そして、受信された信号を電気信号に変換して画像を見ることができます。 受信した超音波パルスによって、臓器の内部の情報がわかります。また、反射が戻ってくる時間によって臓器の深さもわかります。
短い時間での反射 浅い部位
長い時間での反射 深い部位
となります。
主な検査部位
・心臓、大動脈などの大血管系
・肝臓、胆のう、すい臓、腎臓などの腹部臓器
・子宮・卵巣などの婦人科領域、前立腺など
最近では胎児の超音波3D画像を提供する施設もあります。
・頚部血管、上肢・下肢血管
・甲状腺、乳房などの体表
・筋肉や腱など(形態診断)
探触子(プローブ)や画像観察モードを見たい臓器によって使い分けています。
肺や大腸などの空気やガスの多い臓器では超音波パルスが反射しにくくなります。また、骨や人工金属は反射が大きすぎるため、超音波検査には不向きとなります。※ただし、骨の表面は可能。
当院での検査
当院では主にX線写真(レントゲン写真)では写りにくく判断の難しい筋肉や腱などの運動器、運動・スポーツによる疾患に用いています。
主には、靱帯損傷、腱損傷、筋損傷、肉離れ、捻挫など
また、持ち運び可能なポータブル超音波装置も設置しております。 訪問診療・往診の際にご自宅や施設での超音波検査が可能となっています。