認知症とは
当院では、認知症の検査をMRIと言語聴覚士(ST)による長谷川式認知症スケールにより行っています。
VSRAD(MRIによる認知症検査)
VSRADとは?
VSRADとは、「前駆期を含む早期アルツハイマー型認知症の診断支援ソフト」のことです。
当院は最新バージョンのVSRADソフト「VSRAD advance2」を導入しております。
検査時間は約15分です。
※ただし、このMRIを用いたVSRAD検査だけではアルツハイマー型認知症の診断は行えません。あくまでも診断の補助する目安ですので、臨床症状を元にした医師の総合的な診断が必要となります。
認知症に関して
65歳以上の認知症の推計有病率は約15%、軽度認知障害(グレーゾーン)を含めると、65歳以上の約4人に1人が認知症と言われています。
認知症は大きく分けると、
・アルツハイマー型認知症 60%
・脳血管性型認知症 20%
・レビー小体型認知症 10%
・その他 10%
に分けられます。
特にアルツハイマー型認知症は海馬・海馬傍回付近の萎縮が最も早く起こることが判明しています。
このVSRADは、MRI検査を用いて早期アルツハイマー型認知症に特徴的にみられる海馬・海馬傍回付近の萎縮の形態的画像情報を客観的に解析して診断支援情報に変換していきます。
また、「VSRAD advance2」では、アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の鑑別を支援する参考指標が追加されました。レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症と比較して、内側側頭部の萎縮が弱いことと、背側脳幹の萎縮が強いという特徴が先行研究により報告されています。
「VSRAD advance2」は、この特徴が出る部分を数値化し、比較することが可能となりました。
解析結果
検査後に解析結果は患者さんにお渡し致します。
解析結果には、ソフトによって「関心領域内の萎縮の程度」が自動算出されます。
目安として
0~1・・・関心領域内の萎縮がほとんど見られない
1~2・・・関心領域内の萎縮がやや見られる
2~3・・・関心領域内の萎縮がかなり見られる
3~ ・・・関心領域内の萎縮が強い
※ただし、このMRIを用いたVSRAD検査だけではアルツハイマー型認知症の診断は行えません。あくまでも診断の補助する目安ですので、臨床症状を元にした医師の総合的な診断が必要となります。
アルツハイマー型認知症は現段階では完治が可能な薬はありませんが、症状を改善する薬や、進行が緩やかになる薬はあります。最近物忘れが多いなどの症状がありましたら、一度当院を受診して下さい。