外傷・脊椎
外傷について
整形外科といえば、一番多い疾患が外傷です。中でも骨折や脱臼などが代表的なものです。これらの治療については、施設、治療者によってかなりの違いがあると思います。
『あの病院では手術といわれ、この病院ではギプスで直すといわれた。』なんて経験をお持ちの方もおられるでしょう。
これはどちらかの病院の治療方針が間違いというわけではないと思われます。その先生が育った大学の考え方や働いてきた施設の方針など経験値は様々で、その中でこの治療がよいと思われるものを提示して下さっていると思います。
患者様も、もし骨折などした場合は、ギプスで直した場合、手術をした場合の双方のメリット、デメリットをよく初診時に聞いて、医者任せにするのでなく自分で納得できる方法を選択しましょう。
ワシミトピックス
脱臼、骨折で転位が大きく整復に大きな苦痛が伴うことが予想されるときは、無理な整復操作はせずに、静脈麻酔をしながら整復致します。
アキレス腱断裂で早期社会復帰を希望される方は、局所麻酔で、小皮切(1,5cmの横切開)手術を行います。通院のみで可。術後2~4週間の膝下ギプス固定。
その後、特殊なサポーターで歩行練習します。
脊椎疾患について
脊椎疾患も多い疾患群です。広い意味で「腰痛」と言われています。比較的若い方では、腰部椎間板ヘルニア、脊椎分離症、中高年以降では腰部脊柱狭窄症、腰椎症・頚椎症、骨粗しょう症など。また、全年齢層を通じてぎっくり腰などが見受けられます。
しかし、中には癌の脊椎転移や骨髄腫、悪性リンパ腫などの恐ろしい疾患が含まれていることがあります。
これらを鑑別するには、医師の知識が大切なのは当たり前ですが、患者様との親密なコミュニケーションが何より重要です。初診時の診断後、治療してもなかなか効果がでなければ、遠慮なく医師に早期にその旨伝えるべきです。
その時点でMRIなど次の段階の検査がなされ、別の疾患が隠れていたことがわかることもあるのです。兎に角、患者様の方からも積極的に医師に経過を伝えましょう。
ワシミトピックス
腰部椎間板ヘルニアの腰痛や下肢痛、しびれに対し、最近は内服薬が非常に進歩しております。普通の痛み止めで効果がなくてもあきらめないで、ご相談ください。
きっと合う薬があるはずです。それでもだめなら、レーザー治療や内視鏡手術の専門病院へ紹介させていただきます。